【例文つき】選考で評価されるエントリーシート(ES)の書き方を解説!

就活



「選考に通過する自信がない…」「自分の書いた内容にイマイチ納得しない…」

エントリーシート(ES)は就活生にとって避けては通れない半面、最初は書き方で苦労するのケースも少なくありません。

しかし、ESは1度コツををつかんだら誰でもすぐに上達します。この記事では、ESが上達するポイントやよく聞かれる質問の回答の仕方を公開します。

エントリーシート(ES)とは?

エントリーシート(ES)は、会社のインターンシップや本選考で提出がもとめられ、就活では避けて通ることはできません。選考の序盤でESの提出がある会社がほとんどで、初めは内容を書くのに苦労する学生も少なくありません。

まずはESを書く際に履歴書との違いや会社がどのような点を見ているのか解説します。

履歴書との違い

ESと履歴書の違いとしては、ESは企業が選考の際に参考にする書類なのに対して、履歴書はこれまでの経歴を表す書類です。

具体的にはESでは応募した学生の性格や志望度を伝えますが、履歴書では学歴や資格取得歴などこれまでの活動を伝えます。ESはこれからの未来について書き、履歴書はこれまでの活動を書くイメージです。

また、ESでは質問で聞かれることが会社によって異なりますが、履歴書ではテンプレートがあり、書く内容はある程度決まっています。また、ESと履歴書どちらでも同じ質問を聞かれることがありますが、同じ内容を書いても大丈夫です。

インターンシップで評価される点

夏や冬のインターンシップでも人気の企業では、参加するためにESの提出が必要です。インターンシップでは、企業に対する関心や学生の志望度の高さが評価対象になります。

企業に対する関心では、企業のインターンに参加したい理由や企業とのマッチ度などをチェックしています。学生の志望度では、応募した学生が企業のことをどれくらい研究しているかを評価の対象にしています。

人気企業のインターンに参加するためには、その企業の事業内容や取り組みを正しく理解することが必要です。特に志望動機を書くときは、企業の公式ホームページで社員インタビューを読んだり、YouTubeにあがっている動画を見たりするなど、解像度を高めたうえでESの作成に取り掛かるのがおすすめです。

本選考で評価される点

本選考では、インターンシップで評価される点に加えて、「なぜこの会社がいいのか?」という点が評価の対象になります。

この質問の背景として、学生の内定辞退の増加があります。就活の早期化が進んでいる中、学生による内定辞退も珍しくありません。企業にとっては、内定辞退による穴を追加選考で集める手間がかかるため、本当に自分の会社が第1志望の学生を採用したいと考えています。

そのため、「なぜ弊社が第1志望なのですか?」といった感じに他の企業との志望度との高さを比較される質問が聞かれます。

異業種で比較するのは自分なりのストーリーが作りやすい一方、同業他社の場合、ビジネスモデルが同じのため志望度の高さを比較的説明しにくいです。インターンシップだけでなく、説明会にも参加して、その企業の風土や働いている社員の人の特徴などをつかむことで、自分なりの説明を作りやすくなります。

選考が突破できるエントリーシート(ES)の書き方やポイント     

初めてESを書くと、説得力を持たせる内容が書けなかったり、内容が重複していたりと書くのに苦戦することも珍しくありません。

しかし、ポイントを押さえれば、誰でもインターンシップや本選考で突破しやすくなるESを書くことができます。ESが上達するポイントを正しく抑えて、作成に取り掛かりましょう。

質問には結論ファーストで回答する

ESにおいて、質問に回答する際には結論から書き始めましょう。例えば、「学生時代力を入れたこと何ですか?」という質問の場合、「私が学生時代に力を入れたことは~」という切り出しから書いていきます。このように結論から持ってくるやり方を「結論ファースト」と言います。

結論を冒頭に持ってくることで、人事は主張や意図を理解しやすくなり、読みやすいESになります。その後にそのように考えた理由や具体的なエピソードを補足することで、説得力のある文章に仕上がります。

どのような質問に対してもまずは結論から書きだすというルールは遵守しましょう。

数字を使って説得力を持たせる

説得力のあるESを作成するためには、具体的な数字を用いることが有効です。例をあげると、アルバイトやサークル活動での成果を述べる際に、売上や参加者数などを明示することで、実績が具体的に伝わります。

例えば、以下の文章を比較してみましょう。

  • 学生時代に力を入れたことは軽音サークルのイベントです。自分たちで会場を貸し切り、お客さんを集めてフェスを開催しました。
  • 学生時代に力を入れたことは軽音サークルのイベントです。イベントを開催する3か月前から準備を開始して、会場の予約やSNSでの発信で集客を進めました。当日は、40人程集めてフェスを開催しました。

比較すると、下の文章の方が具体的な数字を持たせることで、説得力を持たせやすくなります。ガクチカや自己PRを求められた際は、数字を入れることを意識しましょう。

他の学生との差別化を意識する

多くの学生がエントリーシートを提出する中で、他の学生との差別化を図ることは重要です。自分だけのユニークな経験やエピソードを書いて、あなたがその企業にとって魅力的な人材であることをアピールしましょう。

特に、自分の強みや個性を具体的なエピソードとともに伝えることで、採用担当者に印象を残すことができます。

また、自己PRを書くことで、企業からインターンシップや本選考につながる「オファー型就活サイト」の活用も考えてみましょう。

中でも、「OfferBox」であれば、就活生の24万人が利用しており、ベンチャーから大手までたくさんのスカウトが届きます。OfferBoxを活用して、受ける企業の選択肢を増やしてみてください。



キャリアセンターや就活団体に添削を依頼する

ESは書く回数を増やして、他の人に添削してもらうとどんどん上手になります。オススメは大学のキャリアセンターや就活支援団体に添削を依頼することです。就活のプロや経験者からアドバイスをもらうことで、自己評価だけでは気づかなかった改善点や、より説得力を持たせる表現方法を身に着けることができます。

また、キャリアセンターの予約が中々取れない場合、就活をしている友達や既に内定をもらっている先輩に添削を依頼するのも有効です。他の人に自分のESを見てもらい、ブラッシュアップを繰り返してしていきましょう。

エントリーシート(ES)でよく聞かれる質問 

ESでは会社から頻繁に聞かれる質問が決まっています。これから掲載する4つの質問は、どの業界でもインターンシップや本選考で度々聞かれる質問のため、例文を参考にしながら書き方のポイントを知りましょう。

志望動機

【例文①】

インターンシップに応募した理由は、テクノロジーを活用して、日本全体の幸福度の底上げに貢献したいからです。私は、現在情報分野を専攻しており、画像データの分析を行っています。貴社では、情報発信の基盤となるメディア事業や広告事業を行っており、私が培ったテクノロジーの技術を存分に発揮できると考えております。自分の技術を業務に生かしてやりがいを感じながら、成長していける理想的な環境だと思い貴社を志望しました。

【例文②】

貴社を志望した理由は、「価値のあるものを正しく世の中に発信していきたい」という想いを実現したいからだ。私はこれまでラグビー部として、全国大会優勝を目標に練習を重ねてきた。しかし、世間には「ラグビー」に対する正しい認知がされていないことに気づき、不平を感じた。私は他にも正しく評価されていないモノ・サービスが多いのではないかと感じ、悔しい想いをしている人も少なくないと感じる。この経験から、私は価値あるものを正しく発信できる人になりたいと思い、デジタル広告業界の貴社を志望している。

例文①ではインターンシップ、例文②では本選考に向けた志望動機を書いています。志望動機を書くポイントは主に3つです。

  • 応募理由:なぜ応募したのか具体的な理由を書く
  • 企業への関心:企業のどんな箇所に興味を持ったか言葉にする
  • 学んだこと/体験したこと:これまで自分がどんな経験をしてきたかを伝える

ポイントは会社が取り組んでいる事業と自分が大学や部活で体験してきたことをマッチさせることです。「自分がこんな経験をしてきたから、貴社で○○していきたい。」といった感じで、会社の仕事と自分の経験をつなぎ合わせることで魅力的なESになります。

自己PR

【例文】

私の自己PRは困難な状況でもあきらめず、解決策を見つけ出す力を持っていることです。その力を発揮した具体的な経験として、大学の軽音サークルでの活動があります。

新型コロナウイルスの影響で活動が制限され、部員数が半分に減少し、組織での活動が一時期困難になりました。そこで、私はオンラインでの新入生歓迎会を企画し、従来の対面イベントができない中で、どのようにして新入生の興味を引きつけるかを考えました。過去の演奏映像を編集してSNSで紹介したり、オンラインでも参加者が楽しめる「ミニライブ」を開催したりしました。その結果、15人以上の新入生が入会して活動を継続することができました。この経験を通じて、私は困難な状況でも諦めず、問題解決に向けて積極的に行動することの重要性を学びました。社会人になっても、困難な課題に対して前向きに取り組み、解決策を見つけ出す力を発揮していきたいと考えています。

自己PRのポイントは主に3つです。

  • 自分の性格や特徴:自分がどのような性格や強みがあるかを説明します。
  • 結果や成果:自己PRを裏付けるエピソードを述べます。
  • 得たスキルや学び:活動を通してどのようなスキルや学びがあったかをまとめます。

自己PRでは、単に自分の強みを述べるだけではなく、その強みがどのような時に役立ったか裏付けのエピソードを必ず掲載しましょう。

また、自分だけの自己PRが完成したら、企業からインターンシップや本選考の案内がくる「オファー型就活サイト」も活用してみましょう。

「OfferBox」であれば、ベンチャーから大手まで様々な業界からスカウトが届きます。OfferBoxを活用して、是非選考の数を増やしていきましょう。



学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)

【例文】

学生時代に最も力を入れたことは、塾で担当していた生徒の志望校合格を支援した経験です。私は塾で英語を教えており、担当を持った生徒の英語の成績を向上させるために色々な施策を講じました。

もともと、指導する前の生徒の英語の点数は6割ぐらいで、まずは苦手な部分や弱点を分析して指導計画を立てました。具体的には、過去の模試の成績を見せてもらい、長文の読解が苦手だと気づき、私は単語テストで語彙力を実施したり、長文問題の解き方のコツを教えたりしてサポートしました。

施策の結果、私が担当した生徒は英語の成績が伸びていき、共通テストでは約9割の点数を出すことができました。この経験から、他者の成長をサポートする喜びを感じ、自分自身の成長にも繋がることを実感しました。

ガクチカで意識するべきポイントは3点です。

  • エピソードの説明:学生時代に力を入れたことを分かりやすく説明します。
  • 結果や成果:そのエピソードでどのような結果や成果を得られたか書きます。
  • 得たスキルや学び:活動を通してどのようなスキルや学びがあったかをまとめます。

エピソードのテーマは、部活やサークルはもちろん、大学でのゼミ活動やアルバイト先、さらに資格勉強など、自分が頑張って取り組んだことなら何でも構いません。

ただし、ガクチカではエピソードを具体的に分かりやすく説明する点に注意しましょう。例えば、ガクチカでゼミや研究室の話をするときは、専門用語ばかり使うのではなく、どんなことを研究しているか伝わりやすい言い方にしましょう。

長所・短所(強み・弱み)

【例文】

私の強みは、好奇心旺盛であることです。「やりたいことは全部やる」というモットーで、様々な活動をしてきました。現在、私は地域活性化に興味があり、「まちづくり研究会」に所属し、地元のお祭りを盛り上げるために企画や集客を現在行っております。また、大学2回生からプログラミングのPythonを独学で学習し始め、このような好奇心旺盛な姿勢は社会人になっても保っていきたいです。

一方で、私の弱みはやりたいことが多すぎて、優先順位をつけにくいことです。興味を持ったことには全て取り組みたくなってしまい、時間管理が難しくなってしまうことが多々ありました。このような状況を克服するために、時間管理を徹底することを心がけています。具体的には、毎日タスクをリスト化し、やりたいこととやらなければならないことを分けて優先順位をつけてスケジュールを立てるようにしています。このような努力を続けることで、やりたいこと全てに適切に取り組み、成果を上げられるように努めています。

抑えるべきポイントは2点です。

  • 長所と短所の説明:自分がどんな強みと弱みがあるかを言語化します。
  • 短所の改善:短所を補うためにどんなことに取り組んでいるか付け加えます。

まずは、自分がどんな長所と短所を持っているか説明をしましょう。短所について言葉にするのが難しいと感じた場合、長所の逆をイメージすると書きやすくなります。例文の場合、強みを好奇心旺盛と書き、弱みとしてはその逆でやりたいことが多い分、優先順位をつけるのを苦手としています。

短所まで書くことができたら、短所の改善策まで書くようにしましょう。短所を短所のまま終わらせないように書くことで、人事からは自分の弱点を克服しようと努力していることを発信できます。

エントリーシート(ES)を書く際の注意点 

エントリーシートでは書く際に注意する点があります。以下の3つの点を抑えておかないと、ESとしての評価が下がり、インターンシップや本選考で通過しにくくなります。

文体を揃える

エントリーシートを書く際には、文体を統一することが大切です。「です・ます調」と「である調」を混合して使うのは厳禁です。

例えば、以下の文章を見てください。

自己PRは誰にでも気軽に話して、打ち解けることです。大学3回生のときにコンビニでアルバイトをしていて、同じ大学の1回生が入ってきた。シフトが重なることも多く、同じ大学という共通項を見つけて、仲良くなれました。このように私は相手と距離を縮めるのが得意である。

このように「です・ます調」と「である調」が混ざっていると読者としては非常に読みにくい文章になってしまいます。また、ESで1つ目の質問は「です・ます調」で書いているのに、2つ目は「である調」になっているのも要注意です。

ESを書く際は、文体が混在していないかチェックして提出しましょう。

内容が重複していないか確認する

ESで、同じ内容やエピソードが繰り返されていないかを確認することも大切です。よくあるのが、文字数が多くて、同じ内容を書いてしまうパターンです。初めは、文字数も多くて、エピソードを書くのに時間がかかると思います。

ESで書いている内容を膨らませるポイントが4つあります。

  • なぜそれをやろうと思ったのか?
  • どのような点が大変だったか?
  • それに取り組んで、結果どうなったのか?
  • その取り組みは会社でどのように役立つのか?

例えば、「ガクチカ」を聞かれたときは、その活動に取り組もうと思った理由や活動していく中で壁にぶつかった経験を付け加えると自分なりの個性的なエピソードを書くことができます。

また、取り組んだ活動で得られた成果や結果、さらにその活動がどのように会社の仕事に役立つか結びつけることで説得力のある文章に変えることができます。

エピソードに矛盾がないか確かめる

ESを提出する前に、エピソードや経験に矛盾がないかを十分にチェックしておきましょう。ESでは、色々な質問が聞かれるため、学生の軸が一貫しているかが評価されます。

矛盾が見られるESは例えば以下のようなものです。

【自己PR】

私はチームで一体となって、目標に向かって継続的に努力することができます。大学ではサッカー部のキャプテンを務め、県大会優勝という目標を掲げて、チームでのトレーニングメニューを考えたり、モチベーションを保つための施策を打ち出したりしました。

【自分の強み】

私の強みは短期的に集中して物事に取り組むことです。大学2回生の時に、簿記2級の資格取得を目指して、2か月間集中して勉強し、合格できました。このように気持ちのオンオフを上手く切り替えて、取り組むのが得意です。

上記の文章を比較すると、自己PRでは「継続して努力ができる」と書いているのに対して、自分の強みでは「短期的に集中して物事に取り組むこと」と書いており、矛盾があるようなESになってしまいます。

ESで聞かれる質問が多いと、色々なエピソードを書いてしまい、一貫性がないESになっているケースも少なくありません。このように一貫性のないESを提出してしまうと、学生の人物像が見えにくく、ESとしては評価が下がってしまいます。

ESを書き終わったときは、自分の書いている内容が別の質問で矛盾していないかクロスチェックするようにしましょう。

まとめ

今回は、ESの書き方について解説しました。ESでは人事に評価されるポイントを抑えて、説得力を持たせることでインターンシップや本選考での応募が通りやすくなります。

ESは書けば書くほど、上達していくので色々な企業に応募して、自分なりのESを完成させていきましょう。

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