【穴場はどこ?】金融業界の仕事内容を総まとめ!

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金融業界とは?    

金融業界は、就活生に人気の業界で、毎年たくさんの学生が本選考の応募しています。また、金融業界といっても、銀行や証券など、仕事内容は業種によって大きく変化します。まずは金融業界の基本的な仕組みや給与、さらに倍率を見ていきましょう。                                                 

金融業界の仕組み

金融業界は、銀行、証券会社、保険会社、投資信託会社など、仕事内容が非常に広範な業界です。この業界の主な役割は、資金の流通の円滑化や金融サービスを通したお客様への提案です。例えば、銀行であれば個人や企業から預金を集め、その資金を貸し出したり、投資を行ったりします。また、保険会社であればお客様のライフステージにあわせた保険商品をお客様に提案します。

このように金融業界は、資金の仲介者やお客様の資産設計のアドバイザーとして、経済全体の成長と安定に重要な役割を果たしています。

金融業界の給与・倍率

金融業界の展望について、国税庁の令和4年分「民間給与実態統計調査」によると、金融業・保険業の平均給与は656万円となっています。この金額は、国税庁が分類した14業種で「電気・ガス・熱供給・水道業」の次に高い金額です。以下、平均給与が高い上位3業種です。

業種平均給与
電気・ガス・熱供給・水道業747万円
金融業・保険業656万円
情報通信業632万円

参考:国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査ー調査結果報告ー

このように、金融業界は平均給与が高い業界ですが、新卒の採用倍率はどれくらいでしょうか。リクルートワークス研究所が出している「ワークス大卒求人倍率」によると、25卒の有効求人倍率は0.23となっています。有効求人倍率は、求人数(会社が募集している人の数)を有効求職者数(仕事を求めている人)で割って求めているので、0.23というのは求人数よりも応募者が多いことを示しています。

すなわち、金融業界は求人数に対して、新卒の応募数が多く、買い手(会社)にとって有利な市場となっています。

引用:リクルートワークス研究所「大卒求人倍率調査(2025年卒)」

どんな会社がある?    

金融業界と一つに括っても、銀行・証券・保険等々、様々な業界があります。金融業界から内定を勝ち取るためには、まずは各業界がどのような事業を担っていて、新卒はどんな仕事に就けるのかを正確に知る必要があります。

ここでは、金融業界でどんな業種が会社があるかをジャンルごとに解説します。

銀行

銀行の業務では、預金者から預かったお金を貸して、資金のやり取りを行います。融資先の利息から預金者に渡す利子を除いた分が利益(「利ざや」と言います)になります。

メガバンクや地方銀行など、業界の数が幅広く、たくさんの銀行が新卒採用を行っています。

  • 三菱UFJ銀行
  • 三井住友銀行
  • みずほ銀行
  • りそな銀行
  • ゆうちょ銀行
  • 福岡銀行(ふくおかフィナンシャルグループ)
  • 名古屋銀行
  • 静岡銀行(しずおかフィナンシャルグループ)
    ・・・等々

近年、日本の金融緩和政策で低金利の影響で、銀行業界は収益が危ぶまれていましたが、2024年に入り、日銀のマイナス金利政策が解除されて、「金利のある世界」が戻ってきました。

この現象は、金利による利益を得る銀行業界にとって追い風であり、さらなる業績の拡大が期待されています。

証券

証券会社は、株式や債券、投資信託といった金融商品をお客様に販売をします。この販売業務は「リテール業務」と呼ばれ、お客様が購入した際の商品の取引手数料が収益源となります。

証券会社として代表例として以下のような会社があります。

  • 野村証券
  • 大和証券
  • みずほ証券
  • SMBC日興証券
  • 三菱UFJモルガンスタンレー証券
  • 岡三証券

多くの新入社員が営業職のリテール業務に配属されますが、企業の事業をサポートするM&Aアドバイザリー業務や金融市場の展望を予測するリサーチ業務などもあります。

このように証券会社では、リテール業務以外にも、様々なキャリアが展開されているのが特徴です。

政府系金融機関

政府系金融機関は、政府が出資金を出している金融機関のことで、民間企業では手が届かない部分を金融サービスの知見を活かしてサポートしています。

政府系金融機関には、以下のような会社があります。

  • 日本銀行
  • 信金中金
  • 商工中金
  • 農林中央金庫
  • 日本政策金融公庫
  • 労働金庫連合会
  • 日本政策投資銀行

政府系金融機関では、それぞれ業務内容が異なり、例えば「日本銀行」では、金融機関のモニタリングや発券業務を行います。また、信金中金では全国の信用金庫の経営サポートや集めたお金の運用、商工中金では地元の中小企業の経営改善や事業継承の支援をします。

このように、「政府系金融機関」といってもそれぞれの会社で担っている業務は異なっています。

最初は仕事内容をイメージするのが難しいですが、まずは説明会に参加してどのような業務を行っているか詳しく知るのが肝心です。

信託銀行

信託銀行は、お客様から預かったお金や財産を管理・運用します。銀行との違いを表にまとめると以下の通りになります。

銀行・預金や貸付
・為替
信託銀行・金銭や有価証券の信託
・不動産(売買仲介など)
・相続(遺産整理など)

銀行では融資業務を行っているのに対して、信託銀行ではお客様から委託された金銭を運用して、発生した収益をお客様に渡します。金銭信託や有価証券から得られる手数料が収益源となっています。

また、信託銀行ではお客様の不動産や相続についてのコンサルティングや商品提案も行っています。このように、お客様の資産に対する課題を様々なソリューションを用いて、解決するのが信託銀行の特徴です。

主な信託銀行は以下の通りです。

  • 三井住友信託銀行
  • 三菱UFJ信託銀行
  • SMBC信託銀行
  • みずほ信託銀行

生命保険/損害保険

生命保険や損害保険は、お客様から保険料として預かったお金を集め、契約者の中で不慮の病気や事故でお金が必要になった人に保険金や給付金を支払う仕組みです。

生命保険と損害保険の違いとして、扱っている商品が異なります。

生命保険人の生命にかかわるモノ(死亡保険やがん保険など)
損害保険日常生活のリスクにかかわるモノ(自動車保険や火災保険など)

違いとして、生命保険はがん等の病気といったリスクに備えるもの、損害保険は日常生活で起こりうる自動車事故や自宅の火災といったリスクに備えるものになっています。

生命保険会社

  • 日本生命
  • 第一生命
  • 明治安田生命
  • 住友生命
  • かんぽ生命

損害保険会社

  • 東京海上日動火災保険
  • 損害保険ジャパン
  • 三井住友海上保険
  • あいおいニッセイ同和損害保険

生命保険は個人のお客様に向けた営業を行い、損害保険は代理店への営業を通して保険商品の提案をします。また、商品の販売以外にも保険会社は資産運用にも注力しています。

お客様から預かった保険料を長期にわたって安定的に運用しており、生命保険や損害保険では「資産運用部門」が設けられています。

クレジットカード

クレジットカードは、その名の通り、クレジットカードの会員の拡大やマーケティング、会員の信用調査などを行っています。キャッシュレス化促進のために、消費者や事業者に提案するのはもちろん、広告宣伝の企画や工法の取り組みなど、事業が多岐にわたります。

クレジットカード業界としては以下のような会社があります。

  • JCB
  • 三菱UFJニコス
  • 三井住友カード

インターン参加者への優遇を積極的に行っており、例えば三菱UFJニコスや三井住友カードでは、ESの免除や早期選考の案内をしています。金融業界を目指す人にとっては、インターンの情報を積極的にキャッチしておくのが肝心です。

資産運用会社(アセットマネジメント)

資産運用会社(アセットマネジメント)は、近年、学生に人気の業界です。運用会社は、販売会社(銀行や証券など)が扱っている投資信託(ファンド)の運用方針やポートフォリオの判断を行います。

投資信託とは、株式や債券などの複数の資産に分散投資した金融商品のことを言います。メリットとして、投資信託1つを買うだけでも、複数の資産に投資しているのと同様の効果を得られます。そして、株式に50%、債券に50%など、対象の資産にどれくらいの割合で投資されているかをポートフォリオといいます。

投資信託の運用を扱っている資産運用会社では、例えば以下のような会社があります。

  • 野村アセットマネジメント
  • アセットマネジメントOne
  • 三井住友トラストアセットマネジメント
  • 三井住友DSアセットマネジメント
  • 大和アセットマネジメント
  • 日興アセットマネジメント
  • りそなアセットマネジメント
  • 三菱UFJアセットマネジメント
  • 東京海上日動アセットマネジメント
  • 明治安田アセットマネジメント

このように銀行や証券、保険会社の系列で多くの資産運用会社がありますが、特徴として新卒の採用枠が少ないのが特徴です。

例えば、業界規模1位の野村アセットマネジメントで採用は30人ほど、2番目のアセットマネジメントOneで10人ほど、それ以外の会社では採用枠が5~6人ほどです。

このように、1つ1つの会社で設けられている枠が少ないため、資産運用会社に内定をもらうためには、できる限りたくさんの運用会社に応募するのが肝心です。

リース

リースは、あまり言葉に馴染みのない人も多いかもしれませんが、機械や設備を中長期で貸し出す仕事のことです。会社が事業を始めるには、業態によっては多くの設備が必要であり、それらをまとめて購入するには多額の資金が必要になります。

そこで、リース業界では自社が保有している設備を貸し出して、レンタル代(リース料といいます)で収益を得ています。

代表的な会社は以下の通りです。

  • オリックス
  • 三菱HCキャピタル
  • 三井住友ファイナンス&リース

リースの範囲は、製造機械や建設機械、オフィスビル、さらに航空機や海上コンテナなど、多岐にわたります。さらに、欧米やアジア諸国にも事業を展開しており、社会貢献性が非常に高いのが特徴です。

金融業界から内定を得るためのポイント  

金融業界の業務内容を見てきましたが、内定を勝ち取るためにはどのように対策を進めていけばよいでしょうか?

仕事内容がイメージしづらいため、インターンや説明会に参加し、本選考のスケジュールから逆算して就活を始めていきましょう。

インターン・説明会の参加

他の会社とも共通していますが、まずはインターンや説明会に参加するのが肝心です。インターンでは、業務体験を行ったり、説明会では社員の方に質問ができたり、仕事内容の解像度をあげるために非常に役立ちます。

また、金融業界ではインターンの参加者に優遇を与えている会社も少なくありません。もらえる優遇としては、例えば以下のような例があります。

  • 三井住友銀行:サマーインターン参加者にリクルーターがつく
  • 日本政策金融公庫:インターン参加者限定の座談会を開催
  • 三菱UFJ信託銀行:インターン参加者に2回の面接で内定(本選考では本来3回の面接が必要)
  • アセットマネジメントOne:冬インターン参加者に早期選考の案内

このように会社によっては、インターンに参加することで、本選考で内定をもらいやすいメリットもあります。インターン参加者がどのような優遇をもらえたかは、「ワンキャリア」や「外資就活」といった就活サイトを参考にしましょう。

ES・WEBテストの対策

金融業界志望の学生は、インターンに積極的に参加できるようにしていきたいですが、そのためにはESやWEBテストの対策を行う必要があります。

ESでは、ガクチカといった基本的な箇所はもちろん、志望理由も書けるようにしましょう。初めて、金融業界を受ける人は、仕事内容をイメージしにくいため、理由を書くのに時間がかかります。志望理由を書くポイントは、仕事内容を自分の長所とマッチさせたり、また会社のホームページでの社員のインタビュー記事やワンキャリアでの過去の内定者のESを参考にしたりすると書きやすくなります。

ただし、そのまま書いてあることをコピペするのはNGです。インターンの選考には、ESに加えて、WEBテストによる適性検査と照らし合わせてチェックされます。ESの志望理由には、自分の長所や強みをうまく合わせて書くようにしましょう。

WEBテストでは、SPIと玉手箱の対策をしておきましょう。金融業界では、玉手箱を採用している会社が多いので、市販の問題集で傾向に慣れておきましょう。

資格の取得

金融業界志望の人から、よく聞かれる質問として、「簿記やFPの資格を取っておいたほうがよいか?」というのがあります。

結論として、大学1年生や2年生の人は取り組んでも構いませんが、就活が始まる3年生は資格よりも就活の準備を優先しましょう。

理由として、資格勉強で時間を取られてしまい、インターンのエントリーができなくなるなど、就活に影響が出てしまうからです。人によって勉強時間は多少前後しますが、簿記3級やFP3級の取得には、約100時間ほどかかるといわれています。3年生では、ゼミや大学の試験、さらに部活やバイトをしている場合、就活と並行するのはかなり大変です。

もちろん、資格を取得することでアピールにはなりますが、「資格は、会社に入ってから取得すればよい」というスタンスの会社も多く、資格取得は内定に直結する訳ではありません。

本選考のスケジュール把握

金融業界では、例年2~3月に本選考の募集があり、4~5月に内定をもらえるケースが多いです。そのため、本選考よりも前には、ESやWEBテスト、グループディスカッションや面接の練習を積んでおく必要があります。

また、金融業界では金融やマーケットに対する知識を面接で求められることもあります。例えば、野村證券では面接で日経平均株価の値を質問されたことがあります。

そのため、下記の言葉については最低限、言葉の意味や数字の大きさを把握しておきましょう。これらの意味を知っておくと、金融業界の説明会やインターンに参加した際も、話がスムーズに入ってきやすいです。

  • 日経平均株価
  • 円ドル相場
  • マイナス金利
  • NISA

まとめ

この記事では、金融業界の各会社の業務内容やスケジュール対策について説明しました。金融業界は、業務内容がイメージしにくい職種もあるため、本選考で志望度の高さを示すために、説明会やインターンに参加して理解を深めていきましょう。

また、インターンでの参加で優遇をもらえるケースもあります。26卒はまずはインターンの参加を目標として、ESの作成やWEBテストの学習から始めていきましょう。

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