「26卒の就活はいつから始めればいいのか?」新学年になって、就活に不安を感じている人は少なくありません。例年、就活の早期化が話題ですが、26卒も早期化に向けて準備する必要があります。
正しいステップを踏んで、今から対策をすれば、サマーインターンにも間に合わすことが可能です。この記事では、就活に早く備えるべき理由と準備するべきポイントを解説します。
26卒が就活で早めに動くべき理由
25卒の選考がピークを迎えていますが、26卒はいつから就活を始めればいいでしょうか?実は、26卒の選考ではさらに就活の競争が激しくなっており、26卒は今からでも就活の準備を進める必要があります。
まずは、就活が早期化している背景について説明します。
就活の早期化が進んでいる
昨今の就職活動では、企業の採用活動が早期化しており、早い段階で内定を出している会社も少なくありません。
リクルートが運営している「就職みらい研究所」の調査によると、25卒の内定状況は今年の5月1日時点で、72.4%となっています。
引用:就職みらい研究所 就職プロセス調査(2025年卒)「2024年5月1日時点 内定状況」
これに伴い、26卒の学生は企業研究や自己分析を早く始めることが重要になっています。早い段階で準備を始めることで、他の学生と差をつけることができ、第一志望の企業から内定を得る確率が高まります。
このような就活の早期化の背景から、早めに就活の波に備えておく必要があります。
サマーインターンが始まる
26卒が動くべき2つ目の理由として、サマーインターンが始まることです。
サマーインターンとは、夏休みに企業が開催するインターンシップで、多くの会社で8~9月に開催されます。サマーインターンは、大学生にとって参加必須です。
なぜなら、サマーインターンに参加することで、学生に色々なメリットがあるからです。
理由は、インターンの参加で以下のようなメリットがあるからです。
- サマーインターン参加者限定で、秋以降のインターンに参加できる
- 学生にリクルーターがつく
- 早期選考にチャレンジできる
このようにサマーインターンは会社の雰囲気を知るだけでなく、就職活動の一環としても評価されるため、早めの準備が必要です。インターンシップでの経験がその後の選考に有利に働くこと企業も少なくありません。
また、企業からインターンシップや本選考の案内がくる「オファー型就活サイト」を活用することで、効率的にインターンの選考を受けることができます。
中でも、「OfferBox」であれば、就活生の24万人が利用しており、ベンチャーから大手までたくさんのスカウトが届きます。OfferBoxを活用して、色々な企業の選考にチャレンジできるようにしましょう。
専門人材は早期内定が可能
3つ目の理由として、就活のルールの変更です。
26卒の就活生は、専門性の高い人材についてインターンに参加すれば、その年(3回生や修士1年)の3~4月に内々定を出せるように就職活動のルールが変更されました。
これまでも、サマーインターンに参加した学生は早期に内定をもらっているケースが多々ありましたが、政府が容認したことで、さらに会社による学生の獲得競争が熾烈になる可能性があります。
引用:リクルートワークス研究所「大卒求人倍率調査(2025年卒)」
実際にリクルートワークス研究所が出している「大卒求人倍率調査(2025年卒)」によると、25卒の有効求人倍率は1.75倍であり、学生獲得のための競争は26卒の就活でも続くと思われます。
このような背景から、26卒の学生は、就活に備えて早期から動いていく必要があります。
26卒の就活スケジュール
受ける業界や会社によっては、学生はどのようなスケジュールを立てて行動すればいいでしょうか?
実際に自分が受ける企業によって、スケジュールの立て方は異なりますが、共通して言えるのは一般の学生の選考開始時期(大学4年/修士2年の6月以降)よりも早く内定を出す会社が多い点です。
各企業や業界によって、どのようにスケジュールを進めればいいか確認しましょう。
日系の大手企業を受ける場合
日系の大手企業では、総合商社やデベロッパーといった会社では内定を出すのが6月以降ですが、6月よりも早く内定を出している会社はたくさんあります。
実際に、日系の大手企業でも2~3月に本選考の募集が開始されることが多いです。また、インターンを通して、学生に本選考までの優遇(面接の免除やリクルーター面談など)を付与する会社も多いです。
日系の大手を受ける人は、以下の3つのポイントを押さえておくのが重要です。
- 説明会に参加する
- 選考スケジュールを把握する
- OB訪問をする
まずは、説明会に参加して、企業の業務内容やどんな人材を求めているかを確かめましょう。説明会では、今後開催されるインターンの情報や本選考のスケジュールなど、選考を受ける段階にあたって重要な情報をキャッチできます。大手企業の場合、大学生が夏休みの8~9月に開催されることが多いので、日程を把握しておきましょう。
また、選考スケジュールも確かめておくと選考が進めやすくなります。説明会やワンキャリアといった就活サイトを活用して、「インターンの開始時期」と「本選考の開始時期」を把握しましょう。この2つが分かれば、スケジュールを逆算して、就活に取り組みやすくなります。大手企業は、競争倍率が高いので、しっかりと時間を設けて対策するのが重要です。
3つ目のポイントが「OB訪問」です。OB訪問とは、社会人の方に仕事の内容を聞く活動のことです。OB訪問をすることで、説明会では得られない業務内容や会社の雰囲気を知ることができます。加えて、内定をもらうための志望動機や自己PRの書き方など、貴重な情報を取得できます。全ての大手企業で、OB訪問を募集しているとは限りませんが、OB訪問ができる機会があれば、是非積極的に活用していきましょう。
OB訪問では、以下の2つの方法でアプローチしていきましょう。
- キャリアセンターから紹介してもらう
- OB訪問のサービス(ビズリーチ・キャンパスやMatcher)
大学のキャリアセンターでの紹介はもちろん、ビズリーチやMatcherといったOB訪問のサービスを使うのも有効です。
外資系企業を受ける場合
外資系企業の場合、日系企業よりも選考が早く進むことが多いです。夏には実質的な採用につながるサマーインターンが始まり、早ければ大学3年の11月から本選考が始まって、翌年の3月には内定が出そろっています。つまり、日系の大手が本選考を開始する時期には、選考が終了している会社が外資系ではほとんどです。
このように外資系企業では、早い段階で選考の対策がもとめられます。まずは、ESや面接練習に加えて、以下の対策が必要です。
- WEBテスト(8~9割の得点を目指す)
- GD(グループディスカッション)
- ケース面接
外資系企業から内定を獲得するためには、まずはWEBテストの対策を徹底することです。「WEBテストなんて簡単」と侮ってはいけません。外資系企業では、高い得点率を求められており、例えば外資系コンサル企業で人気な「アクセンチュア」や「ベイン・アンド・カンパニー」では8~9割の得点が求められます。
そして、外資系企業を受ける学生で最も落とされる段階がこのWEB試験です。WEBテストだからと侮らずに、しっかり対策しましょう。
また、「外資では英語の能力も必要」と思うかもしれませんが、全ての外資系企業に当てはまるわけない点に注意が必要です。例えば、消費財メーカーの営業職では、顧客が日系企業が多く、英語を使う機会がありません。一方で、メーカーのマーケティング部門や外銀のオペレーション部門では、英語でのコミュニケーションを仕事上で求められることが多く、選考の段階でも英語での面接が実施され、高い能力が求められます。
このように外資系といっても、たくさんの企業があるため、自分が受ける企業はどれくらい英語の能力が求められるか会社のホームページや就活サイトでチェックするようにしましょう。
ベンチャー企業を受ける場合
ベンチャー・メガベンチャー企業でも、選考が早期化されており、夏休み前から対策をしておく必要があります。特に、人気のメガベンチャー企業(サイバーエージェントや楽天、DeNAなど)は、競争倍率も高く、こちらもインターンの参加が重要になります。
ベンチャー企業を受ける場合は、以下の3点に注意が必要です。
- 説明会の参加
- 企業独自の課題・スキル
- 交通費の確保
ベンチャー企業では、説明会の参加者に優遇を与えるケースが多いです。例えば、説明会に参加した学生には、ESの提出が不要になったり、面接の回数が少なくなったりするパターンがあります。
また、メガベンチャーでは、企業によっては独自に課題やスキルが求められることもあります。例えば、楽天では「入社までにTOEIC800点以上が必要(内々定・内定の段階では不要)」という条件やサイゲームズでは本選考で「自分が考えたゲームの企画案を提出してください。」という課題が出されました。このように、企業によっては、独自に求められる課題やスキルがあるため、会社の募集要項や就活サイトで事前にチェックしましょう。
最後に注意する点が、交通費の確保です。ベンチャー企業では、大企業に比べて、対面のインターンや面接での交通費が支給されないケースが多いです。
地方から東京の会場に行く場合、1回で2~3万円かかるケースも珍しくないため、ある程度就活で使えるお金も貯めておくようにしましょう。
サマーインターンまでに26卒が備えておくべきポイント
26卒は就活でサマーインターンに備える重要性を説明しましたが、就活ではやることが多く、何から始めればいいか分からない人も少なくありません。
これから就活を始める26卒の学生がやっておくべきステップを5つに分けたので、まずはこの5ステップに取り組めるようにしましょう。
【ステップ1】就活サイトの登録
就職活動をスムーズに進めるために、まずは主要な就活サイトに登録しましょう。これにより、企業からの情報をいち早く入手でき、インターンや説明会に備えることができます。
就活サイトも色々な会社がありますが、まずは以下の4つを登録しておくのがおすすめです。
- リクナビ
- マイナビ
- ワンキャリア
- 外資就活
リクナビやマイナビはたくさんの会社が掲載されており、自分が興味のある会社や業界を見つけやすい点がメリットです。ワンキャリアでは、過去にインターンや面接に参加した学生のES(エントリーシート)や面接で聞かれた質問内容を見ることができます。インターンや選考で受ける会社が決まったら、企業対策に最適な就活サイトです。また、外資就活も大企業や外資系企業といった難易度の高い企業にチャレンジする学生におすすめです。過去に内定をもらった人がどのようにESや面接で対策をしていたか見ることができます。
まだ就活サイトに登録できていない人は、まずはここから始めましょう。
また、自己PRを書くことで、企業からインターンシップや本選考の案内がくる「オファー型就活サイト」も活用してみましょう。 「OfferBox」であれば、就活生の24万人が利用しており、ベンチャーから大手までたくさんのスカウトが届きます。OfferBoxを活用して、受ける企業の選択肢を増やしてみてください。【ステップ2】自己分析
次に行うのが自己分析です。自己分析とは、自分がどのような能力・適性があって、どんな会社や企業とマッチするかを調べるもので、自分が行きたい業界を決める重要な要素となります。自分の強みや弱み、価値観や興味を明確にすることで、志望企業や職種を選定しやすくなります。
自己分析は様々な方法がありますが、以下の3つをオススメします。
- 自分史を書く
- モチベーショングラフを書く
- 自己分析ツールを使う
自分史とは、幼少期から現在の大学生までの実体験を書き出して、自分がどのような価値観で行動してきたか振り返ることです。ポイントは、過去の経験を書いて、分類することです。このような表にして、自分がこれまでどのような経験をしてきたかまとめていきましょう。
似たような形で、モチベーショングラフによる自己分析の方法もあります。モチベーショングラフも幼少期から現在までの経験を書きますが、同時にモチベーションの波を書きます。自分がどんな時にモチベーションが上がって、どんな時に下がったかを知ることができます。自分の感情を深堀りすることで、実際にESを書く際にPRしやすくなります。
自己分析ツールは、リクナビやマイナビといった就活サイトのツールを活用することです。簡単な質問に答えるだけで、自分がどんな業界にマッチしているかを確認できます。メリットとして、気軽に自己分析で自分の強みや弱みが分かり、どんな会社があるかを同時に知れる点です。
このように自己分析では、様々な方法がありますが、1度やって終わりではなく自己分析は継続してやっていきましょう。理由は、説明会やインターンに参加することで、価値観や自分が重視したい点が変わるからです。自己分析は定期的に行うことで、自分が行きたい企業が明確になるので、継続してやっていきましょう。
【ステップ3】業界/企業研究
自己分析の次は、業界や企業について、調べていきましょう。日本には400万社ほど会社の数があり、多くの企業で新卒採用を行っています。たくさんある会社の中から、自分にあった企業を探しましょう。
以下の3つの方法を活用することで、手軽に業界や企業研究を進められます。
- 合同説明会に参加する
- 四季報や業界地図を見る
- キャリアセンターに相談する。
夏休みになると、各就活サイトでは、合同説明会を開催します。合同説明会とは、1度にたくさんの企業の説明会を聞くことができる就活イベントのことです。様々な業界や会社が参加しており、まだ業界選びに迷っている学生には最適なイベントです。【ステップ1】で紹介した就活サイトから、合同説明会に参加できます。
また、四季報や業界地図も企業分析に役立ちます。「四季報」とは様々な会社の業務内容や給与・福利厚生、エントリー開始時期が掲載されている本のことです。また、「業界地図」は業界ごとにどんな会社があるかを分類している本のことです。このような四季報や業界地図を活用することで、まだ自分が知らない会社に出会うことができます。事業内容を見ていくうちに、自分が興味の持てる会社も増えていくので、四季報や業界地図は就活生にとっておすすめです。
最後に、大学のキャリアセンターを活用することで、業界分析をサポートしてくれます。実際に自分が受けてみたい業界が決まれば、会社のリストアップをしてくれることもあります。行きたい業界が決まっても、どの会社を受けるべきかは初めてだと迷うことも多いので、上手く大学のキャリアセンターを活用しましょう。
【ステップ4】ESの作成
ある程度、自己分析や業界研究で受けてみたい会社が決まったら、インターンにチャレンジしましょう。インターンシップで避けては通れないのがエントリーシート(ES)です。エントリーシート(ES)は、企業に自分をアピールするための重要な書類で、インターンや本選考に応募する際にWEBテストと一緒に提出が求められます。
これからサマーインターンに参加する学生は、まずは以下の質問に答えられるように内容を考えてみましょう。
- 学生時代に打ち込んだこと
- インターンに参加する志望動機
- 自分の長所・短所
この3つはどこの会社を受ける際もESでよく聞かれる質問です。実際にインターンでのESの提出でも聞かれることが多く、300~400字でそれぞれ書けるように対策しましょう。書いたESはキャリアセンターで添削してもらうなど、他の人にアドバイスをもらうことでブラッシュアップできます。
ESの内容をまとめることができれば、インターンに参加できる可能性も高まるので、まずは自己分析や業界分析での内容を活かして書いてみましょう。
【ステップ5】WEBテストの勉強
最後に行うのがWEBテストの対策です。人気の企業のインターンでは、WEBテストが選考に課され、ボーダーライン以上の点数を取れないと、レベルの高いESを書いても落選してしまいます。そのため、WEBテストも夏休み前から対策しておくのがおすすめです。
WEBテストでは、色々なパターンがあります。参考として以下のような種類です。
- SPI
- 玉手箱
- TG-WEB
- TAL
- eF-1G
色々な種類がありますが、日系の大手企業を受ける人は「SPI」と「玉手箱」、外資系企業を受ける人は「TG-WEB」の対策をしましょう。
テスト形式によって、問題が異なるため、市販の参考書でしっかり対策しておくのが重要です。会社によっては、インターンでのテスト結果を本選考に使いまわせる場合もあります。インターンに合格した会社のテスト結果を使うのは、その会社のボーダーラインを通っているという意味なので、本選考での時短にもなります。
まずは参考書を見ながら、自分がどれくらい得点できるか確かめましょう。
まとめ
この記事では、26卒の就活での動き出すタイミングやこれから準備していくべきポイントをまとめました。ここ数年で、インターンの参加は就活で納得内定を勝ち取るための必須条件となり、採用活動も早期が進んでいます。26卒にとっては、大学の課題やゼミなどで時間が割かれますが、限られた時間で就活の準備をする必要があります。
まずは、ステップ1~5にしたがって、自己分析や企業研究を進めて、サマーインターンに参加できるのを1つの目標として取り組んでいきましょう。
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