2月も後半に入り、いよいよ就職活動の本選考が3月に解禁されます。大学生は春休みの期間ですが、この2月と3月の過ごし方で就活の結果は大きく変わります。この記事では、大学生が就活中に準備しておくべきことを項目別に徹底解説します。
2・3月の就活での攻略ポイント
2月と3月に把握すべき点として、まずは選考スケジュールを知っておく必要があります。実際に既に選考が始まっている会社もあれば、3月からES受付が始まる企業もあります。自分が受ける会社の選考スケジュールを把握したのち、逆算してESやWEBテストを仕上げて、GDや面接も練習しておく必要があります。
選考スケジュールの把握
2・3月の就活では、受ける会社の選考スケジュールを正確に把握することが重要です。企業ごとの選考日程が異なり、本選考が解禁される前に選考が始まっている会社も複数あります。
例えば、以下のような業界や企業は3月よりも選考が始まっているケースが多いです。
- 外資系企業
- テレビ局等のメディア
- 早期選考を始めている日系企業
外資系やテレビ局などは、通常のスケジュールよりも本選考が早いことは知られていますが、日系の企業もたくさんの会社が早期選考を始めています。
「経団連に加入している会社は本選考解禁が3月からではないか?」と思う方もいますが、例えば金融業界では、「オリックス銀行」や「野村アセットマネジメント」は2月のタイミングで本選考を開始しています。
このように日系の企業や経団連に所属している会社でも、3月よりも前に選考が始まっているケースがあり、自分が受ける会社の選考のタイミングを知るのは重要です。
ESとWEBテストの対策
ES(エントリーシート)とWEBテストの対策は、2・3月の就活においてまず全ての就活生が取り組む第一歩です。ESについては、特に自己PRや志望動機は多くの企業で聞かれる質問のため、自分なりのテンプレートを用意しておく必要があります。
また、WEBテストについても、本選考に備えて予め準備が必要です。自分が受ける会社でどのような試験が出題されるか把握したうえで、対策に取り掛かりましょう。
GDと面接に慣れる
GD(グループディスカッション)や面接練習も就活で納得内定を勝ち取るための鬼門となります。この2つは、特に練習量が求められ、練習なしで初めてチャレンジすると上手く対応できない場合が多いです。
1回や2回の練習ですぐに慣れることは難しく、自信を持って臨むためにも、十分な練習が必要になります。
2月・3月に必ず準備しておくべきこと
ここでは、これから本選考を受ける学生に必ずやっておいて欲しいことを6点紹介します。
自己分析
自己分析は、本選考を考える際にも重要です。自身の強みや弱み、興味や価値観を深く理解し、将来のキャリアを考えることで、どういった業界や会社が自分にはマッチするか見つけることができます。
主に4つの観点で考えることをオススメします。
- 自分が楽しいと感じるとき(バイトやサークル、ゼミの活動などから探す)
- 自分の得意なこと・苦手なこと
- 将来描きたいキャリア
- 給与や福利厚生
この4つの軸で自己分析をしたのち、次の業界研究に活かしていきましょう。
業界研究
業界研究は、自己分析を基に自分がマッチしてそうな業界や会社の情報を収集します。業界研究を通じて、どういったキャリアを描けるか解像度が上がったり、モチベーションが高まったりします。
業界研究としては、具体的な仕事内容や企業規模等、自分が知りたい点を公式ホームページから調べましょう。
本選考で受ける会社のリストアップ
業界研究ができたら、本選考で受ける会社のリストアップを行いましょう。本選考で受ける会社をリストアップする際は、以下のような会社ばかりを受ける場合は注意が必要です。
- 大手企業
- 採用枠が少ない会社
- 採用実績に偏りがある会社
誰しもが聞いたことのある会社を受ける場合、採用人数は多いものの、多くの大学生が受けるため、倍率は必然とあがります。また、同じく採用枠が少ない会社を受ける場合(ゲーム会社や資産運用会社など)も注意が必要です。
加えて、採用実績に偏りがある会社を受ける際も注意する必要があります。例えば、大手の電機メーカーやシンクタンクなどは、理系の修士の学生を採用していることが多く、学部卒や文系の学部だと入社するにはかなりのハードルがあります。
以上の3つに当てはまる場合は、受ける会社の数を増やしたり、他にも興味のある業界に応募したりして、調整しましょう。
説明会・座談会の参加
リストアップができれば、実際に説明会や座談会に参加しましょう。説明会や座談会に参加するメリットとしては以下のようなものがあります。
- 社風が自分にあうか確認できる
- ホームページからは得られない情報を取得できる
- 社員の方に直接質問できる機会がある
このように説明会や座談会に参加することで、社員の方から直接情報を得ることができます。また、企業によっては、説明会の参加者限定にインターンや早期選考の案内を行っている会社もあるので、志望度が高い会社は説明会や座談会にも参加しましょう。
ESの作成
ES(エントリーシート)の作成は、企業の選考を受けるにあたって、避けては通れません。自己PRや志望動機などを記述し、人事にアピールすることが求められます。特に志望動機については、会社や業界ごとに考える必要があり、作成までに時間がかかります。
そのため、まずは自己PRやガクチカなど、どこの会社でも聞かれそうな質問について予め用意しておくことが大事です。
以下の質問に対しては300~400文字でそれぞれ自分なりの答えを書いておくのが理想です。
- 学生時代に力を入れたこと
- 自己PR
- 自分の長所・短所
- これまでの挫折経験・失敗談
- あなたの就職活動の軸
WEBテストの対策
WEBテストの対策は、ESと同じく就活では避けては通れません。会社ごとにWEBテストでボーダーラインが設けられており、仮にESの内容がよくてもWEBテストがボロボロな場合、面接にすら進めないこともあります。WEBテストでは、主にSPIと玉手箱の対策が必要ですが、会社によって出題される試験が異なるため、予めワンキャリアや外資就活などを使って、どの分野が出題されるかを調べておきましょう。また、ITやゲーム業界では、コーディング試験が適性検査で求められることがあります。
下記が主にWEBテストで出題される形式のものです。自分が受ける会社や業界では何が出題されるか事前に把握しておきましょう。会社で何の試験が出題されたかを見るには、「ワンキャリア」や「外資就活」を活用するのがおすすめです。
- SPI
- 玉手箱
- GAB,C-GAB,CAB
- eF-1G
- コーディング試験(IT業界やゲーム業界など)
GD・面接練習
ここまで対策ができたら、いよいよGD(グループディスカッション)や面接の練習に取り組んでいきます。
GDとは、制限時間内で、与えられたお題に対してグループで解決策を話し合うことで、選考の序盤から中盤に採用されることがあります。他者との議論や意見交換を通じて、自身の主張や考えを明確に表現しながら、チームで解決策を導き出す必要があります。
また、面接ではしっかり自分の考えや会社に入ってやりたいことを話して、人事にアピールする必要があります。特にGD・面接は形式を理解しても、実践すると中々慣れるのが難しく、練習を重ねることが一番の対策になります。
例えば、GDはキャリアセンターの対策イベントを使ったり、面接は友達や先輩とやってみたりなど、積極的に自分から練習できる機会をどんどん増やしてみましょう。
納得内定獲得のためにやるべきこと
ここまで就活生が最低限必ずやるべきことを解説しました。ここからは、志望度が高い会社からの内定や納得できる会社へ行くためにやっておくべきことを3つ説明します。
ベンチャー企業で早期選考にチャレンジする
先ほど、ベンチャー企業では選考が早いことが多いことを伝えましたが、早期選考を利用するのがおすすめです。これは、ベンチャー志望の学生に限らず、全ての就活生におすすめです。
理由は、人事の人と面接練習の経験を積むことができて、面接練習に役立つからです。面接は複数回練習をしないと慣れることができないため、いきなり志望度の高い企業と面接をしても上手く回答できないケースが多いです。
早期選考を面接練習のために活用して、場慣れした状態で志望度の高い企業にチャレンジしましょう。
逆求人サイトを使ってみる
逆求人サイトとは、自分の経歴や自己PRを書くことで、会社からスカウトが来るサービスです。サービスの代表例として、「Offerbox」などがあります。
メリットとしては以下のような点です。
- 自分の志望にあった会社からオファーがくる
- 本選考のリストアップを進めやすい
- 内定をもらえる可能性が高い
企業の人事は就活生のプロフィールを見て、興味を持った学生のオファーを送ります。(Offerboxの場合、会社ごとにオファーできる上限が決まっており、やみくもに多くの学生の送れないようなっています。)
ただし、以下のようなデメリットもあります。
- 志望していない業界からもオファーがくる
- オファーの枠がすぐ埋まる
例えば、Offerboxでは、学生が1度にホールドできるオファーの枠が決まっており、新しいオファーを受け取るためには定期的に自分で削除が必要になります。
とはいえ、本選考の枠を増やしたり、場合によっては早期に内定を獲得したり、就活を進める中で非常に心強いツールになるので是非活用してください。
OB・OG訪問
OB・OG訪問は、会社の実態を知れる絶好の機会なので、志望度の高い会社では是非活用しておきたいです。会社のホームページや説明会からも得られない会社の働き方や環境を教えてもらえます。
同じ大学の先輩でOB・OGがいれば理想ですが、中々つながりを持つのは難しいので、「Matcher」や「ビズリーチ・キャンパス」を活用しましょう。
就職活動中の過ごし方で確認すること
最後に就職活動の中の過ごし方で、改めて確認してほしいことを5点お伝えします。就職活動中は、これまでの学生時代の過ごし方とイレギュラーなことも多いので、以下の5つができているか改めて確認してください。
バイト先のシフトを見直す
就職活動では、突然面接の日程が入るため、平日は特にバイト先のシフトと調整するのが大変になります。今、バイトに入っている人は以下の3点を意識して、シフトの調整をしてもらいましょう。
- 平日の勤務日数は1~2日にする
- 可能であれば土日にずらしてもらう
- どうしても調整ができないときはバイトを辞める
バイト先の人と仲がよいとどうしてもシフトを優先しがちですが、就職活動は今後のキャリアを左右するほど重要なイベントなので、優先して必ず取り組みましょう。
また、これから就職活動で忙しくなる時期なので、事前にバイト先の人とシフトについて相談しましょう。
カレンダーアプリを使う
カレンダーアプリを使うことで、就活のスケジュール管理が効率よくできます。就活ではESの締め切り日や面接の日などを記録して抜け漏れを防ぎます。この時期の就活生で陥りやすいミスは以下の点です。
- ESの〆切に間に合わなかった
- ESは出したが、WEBテストの〆切に間に合わなかった
- 面接の予定を入れていたのを忘れていた
このように、選考の〆切にミスがあると、次の選考に進めなくなってしまいます。
リマインダー機能を活用して、重要な日程を見逃さないようにしましょう。
就活用のアイテムをそろえる
春休みの期間を活用して、就活用のアイテムをそろえておきましょう。履歴書や証明写真、筆記用具、鞄、スーツなど、必要なアイテムを準備し、足りないものがないか改めて確認しましょう。選考が忙しくなる前に、準備しておくのが肝心です。
以下にチェックリストを掲載しておきます。
- スーツ
- シャツ
- ネクタイ
- ベルト
- 就活用の鞄
- 証明写真
- 履歴書(会社によっては紙での提出が必要)
- 筆記用具
- 印鑑
携帯の着信を適宜確認する
会社によっては、次の面接の日程調整や内々定の連絡などを電話で伝える場合があります。そのため、登録していない番号からかかってきて、出られない場合は、番号を調べたうえで折り返し電話しましょう。
政府系金融機関など、学生とのやり取りを電話で行う企業や業界もあるので、着信履歴は常に確認するのがおすすめです。
学割を発行する
会社の面接を受けるにあたって、JRを活用する場合、学割(正式名称:学校学生生徒旅客運賃割引証)が使えないか確認しましょう。
交通費を負担してくれるか否かは企業によってバラバラですが、自己負担の場合、大学で学割を発行しておくことをおすすめします。
利用区間の片道が101km以上の場合、みどりの窓口で切符を発行してもらうことで、2割引きでJRを利用できます。
ただし、みどりの窓口は曜日や時間帯によっては混雑することが多いので、面接に行く当日に買うのではなく、前もって学割で買っておくことをおすすめします。(切符は1か月前から購入できます。)
まとめ
今回は2月と3月の就活生の過ごし方について解説しました。就活では、選考を受けるまでにやることが多く、準備も色々必要なため、早めに動いていくことが非常に重要です。
逆に時間に余裕をもって、一つ一つやるべきことをこなしていけば、行きたい企業から内定をもらえる確率も格段に高まります。
是非、この記事を読んでまだ準備できてないことがあれば、そこから準備を進めてください。
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