【悩んでいる人必見】迷いなく対応できる内定辞退の方法を徹底解説!

就活

5月になり、25卒の就活は内定ピークを迎えますが、複数の企業から内定をもらっている人も少なくありません。「内定辞退はどうやって進めるのがいいの?」と悩みを抱えている学生も多いのが現状です。
そこで、内定辞退の際に知っておきたいポイントや辞退の流れについて解説します。

内定をもらった後によくある疑問     

内定を辞退する際に、色々な不安を抱える人もいると思いますが、以下の4点を知っておくことで不安を解消できます。

まずは内定辞退のルールやマナーについて学んでいきましょう。

内定承諾後は辞退できない?

会社から内定をいただいた際に、内定承諾書を書いた学生も多いはずです。「内定承諾書を企業に提出したので、辞退はできないのか?」と思うかもしれませんが、内定承諾後も辞退は可能です。

法的には、入社の2週間前までは、内定承諾後も辞退が可能です。民法627条にはこのような記載がされています。

民法627条1項(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

引用:e-GOV法令検索「民法(明治二十九年法律第八十九号)」

つまり、内定辞退は入社の2週間前までなら有効ということが記載されています。

内定辞退はいつまで?

内定辞退は入社の2週間前までと伝えましたが、内定辞退を決めたら、会社にできる限り早く伝えるのが大切です。

企業によっては、内定より前の内々定を承諾する場合もあります。内々定と内定の違いは以下の通りです。

  • 内定:10月1日から正式に労働契約をすること。
  • 内々定:10月1日以前に承諾書を通して契約すること。

辞退は、内定よりも前の内々定の段階でするのがおすすめです。理由は、企業への迷惑をできる限り避けるためです。企業は、入社までにも学生に向けて研修の準備や書類の発送など、たくさんのお金と時間をかけています。

内定辞退がいることが分かれば、企業も新たな学生の採用や配属先の調整がスムーズに行えます。内定辞退をすることが正式に決めれば、できる限り早く会社に伝えるようにしましょう。

内定辞退は電話とメールどちらがよい?

内定辞退を伝える際は、電話で連絡するのがおすすめです。理由としては、企業の人事担当者は様々な業務を抱えており、メールを送ってもすぐに返信が入ってこない可能性があります。電話であれば、その場で直接辞退の旨を伝えることができ、学生にとっても安心です。

ただし、電話では相手の時間を取ってしまうので、かけるタイミングに注意しましょう。お昼時は避けて、電話をかけるようにしましょう。

また、以下のような場合は、メールで内定辞退を伝えても構いません。

  • 人事担当者に電話をしてつながらず、折り返し電話も返ってこない場合
  • 会社からメールで内定辞退を伝えてよいと言われた場合

人事担当者がスケジュールの関係で電話に出られなかったり、出張でオフィスにいなかったりする場合は、メールで伝えても問題ありません。折り返し電話もない場合は、一度メールで内定辞退を伝える旨を送りましょう。

また、担当者からメールで内定辞退の連絡をメールで了承を得ている場合は、メールでも可能です。会社によっては、最終面接で内々定を学生に通知し、学生が志望先を迷っている場合は内定辞退の方法をその場で伝えてくれます。

あくまで、電話で内定辞退を伝えるのが基本ですが、会社から指示があった場合はそのように対処するようにしましょう。

辞退の理由は伝えた方がいい?

内定辞退の理由は詳しく伝える必要がありません。ただし、人事担当者は以下の2点の理由で学生に理由を聞くことがあります。

  • 今後の採用戦略に役立てるため
  • 学生を説得するため

そのため、簡単にでも理由を伝えると人事担当者とコミュニケーションが取りやすいです。理由を話す際、ネガティブな内容(待遇が好ましくないや良い評判を聞かないなど)は避けるようにしましょう。

もし理由を聞かれたら、自分の将来やりたいことや実現したいキャリアを踏まえた理由を話すと人事担当者を納得させやすいです。

内定辞退前に知っておくこと

内定辞退をする際、辞退ができるか不安を抱えると思いますが、しっかり準備をすれば安心して進めることができます。

ここでは、辞退を伝える前に準備するべきポイントについてお話します。

話の構成を考える

内定辞退を伝える際には、まず話の構成をしっかりと考えましょう。以下の点を意識して、伝えるようにしましょう。

  • 内定のお礼
  • 辞退をする旨
  • 辞退へのお詫び
  • 選考の感謝

ポイントは、内定の感謝から伝えて、結びでも最後に選考に時間を割いてくれてお礼を言うことです。いきなり辞退の話からではなく、お礼から始めることで、話を進めやすくなります。

辞退は早めに伝える

辞退の決意をしたら、できるだけ早く企業に連絡を取りましょう。企業は新卒を採用するために、時間やお金をかけているので、早めに伝えるのがベストです。

早めに伝えることで、企業も新たな候補者を探す時間が確保できます。内定辞退を決めたら、担当者に電話して、旨を伝えましょう。(何度連絡してもつながらないもしくは折り返しもかかってこない場合は、メールで送信しましょう。)

言葉遣いや時間を配慮する

連絡をする際には、言葉遣いや時間帯にも配慮しましょう。ビジネスマナーを守り、誠意を持って伝えることが重要です。時間はお昼時は避けて電話するようにしましょう。

企業によっては、「差し支えなければ、辞退の理由をお聞きしてもよろしいでしょうか?」と聞かれることもあります。その際も「他に内定をもらった会社の給料の方がよかったから」といった理由は避けましょう。

内定辞退を伝える際のポイント

内定辞退では事前に構成を用意することで、落ち着いて対応できます。電話とメールのテンプレートを参考にしてください。

電話での例文

電話で連絡する際は、以下の流れで話すと落ち着いて内定辞退を伝えることができます。

①お世話になっております。〇〇大学の〇〇です。先日は内定をご連絡いただき、誠にありがとうございました。

②本日は内定通知につきまして、ご相談したいことがあり電話させていただきました。

③大変恐縮ですが、検討させていただいた結果、御社の内定を辞退させていただきたいと存じます。

④(理由を聞かれた際)御社と並行して受けていた企業から内定をいただき、自分の就活の軸や今後のなりたいキャリアを考えた結果、そちらの企業に入社を決意しました。

⑤(最後に)多大なお時間を割いていただいたにもかかわらず、このような形になってしまい大変申し訳ございません。これまで選考に貴重なお時間を割いていただき、誠にありがとうございました。

このように、簡単にでも担当者と電話するときは、話す内容をまとめて用意しておくと、緊張せずに対応できるようになります。

メールの例文

メールで送信する場合は、以下の構成にしたがって書くと相手に配慮しながら、内定の辞退を進めることができます。

件名: 内定辞退のご連絡(自分の名前)

本文:

〇〇株式会社 人事部 〇〇様

お世話になっております。〇〇大学の〇〇です。

本日は、内定通知の件について相談したいことがあり、メールさせていただきました。

先日は内定のご通知をいただき、誠にありがとうございました。大変恐縮ではございますが、慎重に検討をした結果、今回の内定を辞退させていただきたく連絡いたしました。

自分の今後のキャリアやなりたい将来像を考えた結果、選考に多大な時間を割いていただいたのにもかかわらず、このような形になってしまい大変申し訳ございません。

この度は、選考に多大なお時間を割いていただき、誠にありがとうございました。
末筆ながら、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。

———————
自分の名前
電話:***-****-****
メール:******@***.com
———————

メールで辞退をする際は、このテンプレートにしたがって本文を完成させましょう。

内定辞退で困ったときの対処法

内定辞退をする際に、会社との対応でトラブルになるケースも少なくありません。承諾の期限や内定承諾書の拘束力について正しく知って、落ち着いて対応できるようにしましょう。

内定承諾を待ってほしいとき

内定承諾は、以下の2パターンで送られることが多いです。

  • 最終面接後、電話やメールで内々定をもらう場合
  • 最終面接後、その場で内々定をもらう場合

どちらのパターンでも、内々定をもらった場合、内定承諾を待ってほしい旨を率直に伝えましょう。

「他の選考結果を待っているため、もう少しお時間をいただけますでしょうか?」といった形でお願いすると良いです。

期限としては、大体1~2週間待ってくれる場合が多いです。内定承諾を待ってほしい場合は、遠慮せずに人事担当者に相談しましょう。

「内定承諾書にサインしたから辞退はできない」と言われたとき

また、内定承諾書にサインしてしまうと人事から「承諾書にサインをしているから辞退は認められない」と言われたり、承諾書に「内定を辞退する場合、損害賠償を請求する」と書かれていたり、対処に迷うケースも可能性としてあります。

しかし、内定承諾書の提出後でも、辞退は可能です。また、内定辞退による損害賠償請求は法的にできない場合が多いです。理由は、内定辞退に違法性はなく、労働基準法で損害賠償を締結する契約はできないと記載されているからです。

労働基準法第十六条(賠償予定の禁止)

使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

引用:e-GOV法令検索「労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)」

原則として、内定辞退によって損害賠償はかかりませんが、例えば、著しく信義に反する対応(具体的には、会社の研修に参加していたが、4月の入社直前に理由もなく辞退するなど)では損害賠償の義務を負う可能性があります。

内定辞退が決まって、早めに担当者に伝えれば、損害賠償を請求されることはまずありません。どうしても、不安に感じてしまう場合は、大学のキャリアセンターで相談にのってもらうのもオススメです。

まとめ

今回の記事では、内定辞退の方法や注意する点についてまとめました。就活を頑張ったおかげで色々な会社から内定をもらったが、どのように会社の辞退をすればいいか対応に迷う学生は少なくありません。

辞退のタイミングや辞退の流れについて把握しておけば、内々定の後も落ち着いて対応できます。内定辞退を考えている人は、この記事を参考に準備を始めましょう。

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