大学3年生(理系)の夏休みの就活対策
理系の大学3年生は早めに進路を決めて準備をするのが大切です。既に大学院に進学するのを決めている人は院試に向けて勉強を進めればいいですが、就職を目指す人は注意が必要です。
就職を目指す人は、サマーインターンに参加できるようにスケジュールを立てていく必要があります。
自分が行きたい業界を調べる
まず、理系大学生は自分がどんな業界に行けるかを見てみましょう。大学3年生の段階では、主な進路先として2つあります。
- 大学院に進む
- 就職をする
1つ目は専門的な知識を活かして、大学院に進むことです。理系大学生が大学院に進むメリットとしては、就職先の選択肢が増えることです。
例えば、電子系や機械系の学生は開発エンジニアになったり、化学系や生物系の学生は素材メーカーでの研究職になったり等、学んだ専門性を活かして就職先の選択肢を増やすことができます。
もう1つは卒業後に、大学院には進まずに就職をすることです。理系大学生の中には、自分のやりたいことを選んだ結果、文系就職をする人もいます。院に行かずに就職を選択する場合、就活が早期化しているため、スケジュールを立てて対策が必須となります。
大学3年生の夏のインターンシップには参加できるようにESのブラッシュアップや自己分析など、準備を進めていきましょう。
このように理系大学生のとって3年生になるタイミングは、進路を考えるうえで非常に重要です。大学院に行かず就職をする場合、インターンに参加して就活を進めるためにも早めに意思決定をする必要があります。
先輩の進路を参考にする
進路選択に悩む場合は、先輩の進路を参考にするのもオススメです。ゼミや研究室、部活などで同じ学部の先輩にどのように進路を決定したか聞いてみましょう。
進路を聞く際に、具体的なスケジュールを聞くと対策を進めやすくなります。例えば、大学院に進学した場合は「どのように行きたい大学院を選んだか?」や「いつから試験の勉強を始めたか?」といった部分を聞きましょう。
院生(修士1年)の夏休みの就活対策
院生が就活を進めるうえで1番苦労するのは研究活動と就活の両立です。論文の執筆や学会の準備など、どの月が特に忙しくなるか念頭にいれたうえで、就活で使える時間を考えていきましょう。
また、院生は研究室の推薦を使って、効率的に就活を進めることもできます。ただし、内定辞退ができないデメリットに注意が必要です。
研究室のスケジュールを把握する
理系大学院生にとって、最大のネックは研究活動と就活の両立です。大学院生になると、授業での勉強がさらに専門的になり、さらに論文の執筆や学会発表の準備など、多くの時間を費やします。
その中で、就職活動の準備も進めていく必要があり、しっかりとしたスケジュールを組まないと両立は非常に難しくなります。
就活の両立のために、まずは自分の研究室のスケジュールを把握しておきましょう。例年、どの月が特に忙しいかを念頭に入れておいて、少しずつ就活の準備をしていくのがオススメです。
修士1年生は、学部の3年生にあたり、3年生から就活の準備を進めるのが必須です。研究室の活動では、どのタイミングで時間が取れるか逆算して対策をしていきましょう。
研究室の推薦を検討する
時間がない大学院生にとって、選択肢として研究室の推薦があります。学校推薦や教授推薦などがあり、学校から推薦を受けた学生のみが企業に特別な選考ルートで応募できます。
推薦を活用すれば、内定はもらいやすくなりますが、一方で内定が出たら原則として辞退ができないというデメリットがあります。そのため、内定をもらってから他の会社と比較して決めるということはできません。
推薦は就活を有利に進めやすい一方、内定辞退ができないので、使う際は慎重に検討しましょう。
理系大学生・大学院生が就活で失敗しないポイント
理系大学生や大学院生が就活で失敗しないためには、「自分がどこまで就活に時間を使えるか」という点を知っておくのが肝心です。
バイトのシフトを見直したり、就活の進捗度を把握したりして、計画的に進めていきましょう。また、就活ではスーツ代や交通費がかかるため、就活で使うお金として8~10万円は前もって用意しておくと便利です。
自分が忙しい時期を把握する
理系大学院生が就活を計画的に進めていくには使える時間の把握が重要です。研究室のコアタイムや学会の準備等、日々の間の時間を使って就活の準備が必要になります。
そのため、自分が忙しい時期を把握して、逆算して就活を進める必要があります。例えば、学会がある時期は準備に多くの時間を費やすため、就活の対策がどうしても後回しになってしまいます。
自分がどの時期なら、就活に多少は時間を割けるのか、またどの時期のインターンや説明会には参加できるのか教授や先輩に相談しながら進めていきましょう。
バイトのシフトを見直す
本選考の応募や面接が始まると、バイト先のスケジュールを見直す必要があります。例えば、日系の大手企業であれば2~3月に本選考のエントリーが開始されます。その後、ESが通過すると、その後マイページや会社から電話の案内で、面接の予約ができるようになります。
面接の予約はいつでも好きなタイミングでできる訳ではなく、会社の都合で受けられるタイミングが限られています。そのため、今アルバイトをしている学生は本選考開始前にはシフトを見直すようにしましょう。
就活の進捗度を知る
理系大学院生は、研究と就活の両立が肝心のため、自分がどこまで就活が進んでいるかチェックするのが大切です。以下に就活の進捗度が分かるチェックリストがあるので、自分がどこができていてどこは進んでいないか確かめてみましょう。
▢自己分析
▢業界研究
▢ESの作成
▢WEBテストの勉強
▢説明会の参加
▢インターンの応募
▢グループディスカッションの練習
▢面接の練習
▢OB訪問
できてない箇所は夏休みの期間を使って、重点的に対策をするようにしましょう。
また、上記のチェックリストは1度進めたら終わりではなく、反復して進めるのが大切です。例えば、自己分析についても色々な会社の説明会やインターンに参加すると、自分のやりたいことや進めていきたいことが変わる可能性があります。
チェックリストを進めながら、自分が就活で必要な知識をどんどん補っていってください。
就活で必要なアイテム・費用を用意する
早めに就活で必要なアイテムや費用は用意しておきましょう。アイテムは以下のチェックリストを基に足りないものがないか確認し、夏休みの間に買っておくのがオススメです。
▢リクルートスーツ
▢ネクタイ
▢ベルト
▢ワイシャツ
▢革靴
▢就活バッグ
また、就職活動では上記のような就活アイテムや交通費の関係で、お金の準備を前もってしておく必要があります。
「就職みらい研究所」のデータによると、24卒でスーツ代や交通費など、就職活動にかかった費用は「82,905万円」となりました。
就職みらい研究所「就職活動TOPICS」を基に作成。
2020年以降、新型コロナウイルスの影響で、インターンシップや面接がオンラインになり、就職活動でかかった費用は減少傾向でした。しかし、24卒ではインターンシップや面接でも対面型のものが増え、平均金額が上昇しています。
現在、就職活動をしている大学生は8~10万円ほど、預金として用意しておくのが望ましいです。もちろん、受ける業界や住んでいる地域によって就職活動にかかる費用は変化しますが、本選考間近になって交通費が払えないなど、トラブルにならないように気をつけましょう。
まとめ
今回は理系大学生・大学院生の就活対策を意識した夏休みの過ごし方についてまとめました。理系の場合、研究室や学会など、スケジュールがタイトな面があり、時間の管理が就活の合否に影響を与えます。
大学3年生で進路に迷っている場合は、研究室の訪問や会社の説明会などに参加して、早めに進路の決断が肝心です。もしも卒業後に就職する場合は、夏休みはインターンの応募が多いので、サマーインターンに参加できる準備をしておきましょう。
また、大学院生は研究室の推薦を使うことができますが、内定をもらった場合に原則として辞退することができません。メリット・デメリットを事前に知っておいて、推薦を使うか考えましょう。
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