新卒の初任給が30万円台も!?2025年初任給が上がった会社を解説

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大卒でいくらもらえる?

大卒の初任給は平均的に21~23万円といわれています。一方で、ここ2,3年は初任給を引き上げる企業も増加しており、今後さらなる上昇が期待されています。

大卒の初任給は約21~23万円

大卒での初任給は一般的に21~23万円となっています。産労総合研究所が出しているデータによると、大学卒が22万5,457円となっており、前年比から3.85%増加となっています。

産労総合研究所「2024年度 決定初任給調査」より引用

初任給の上昇は1992年以来の3%超の増額となっており、ここ2,3年で大きく上昇しています。

【業種別】年収ランキング

次に各業界ごとの年収について見ていきます。国税庁の「民間給与実態統計調査」では、業種別の平均給与(賞与を含む)を公開しています。

業界平均給与(賞与を含む)
電気・ガス・熱給与・水道業775万円
金融業・保険業652万円
情報通信業649万円
学術研究・専門・技術サービス業・教育・学習支援業551万円
建設業548万円
複合サービス業(郵便局や協同組合など)535万円
製造業533万円
運輸業・郵便業473万円
不動産業・物品賃貸業469万円
医療・福祉404万円
卸売業・小売業387万円
サービス業378万円
農林水産・鉱業333万円
宿泊業・飲食サービス業264万円
全体平均460万円

国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」を基に作成

上位の職種を見てみると、電気・ガスといったインフラ業界や銀行や証券などの金融業・保険業界、さらにITに関わる情報通信技術が位置しています。

ただし、こちらの統計調査は新卒だけを対象にしたものではないので、例えば、製造業や建設業を取っても入社した会社の規模や勤続年数で給与は大きく変わります。

こちらの統計はあくまで参考程度で見ておきましょう。

大企業を中心に新卒の給与が上昇している

先ほど、業界ごとの平均給与を見てきましたが、新卒採用に注目して給与が上昇している企業を見ていきます。

ここでは昨年2024年度の初任給をあげた会社を一部抜粋します。

企業名2024年度初任給(前年比増加額)
シャープ株式会社25万1000円(9500円増加)
日本製鉄株式会社26万5000円(4万1000円増加)
東京電力ホールディングス株式会社23万7100円(1万1400円増加)
味の素株式会社25万9000円(1万4000円増加)
オリックス株式会社27万円(3万円増加)
マツモトキヨシホールディングス株式会社23万円(2万3000円増加)
株式会社JTB26万2000円(3万2000円増加)

このように企業が相次いで賃上げしている背景には以下のような理由があります。

  • 企業の業績が順調なため
  • 人材競争に勝つため

特に2つ目の新卒採用の獲得競争は初任給引き上げに大きく貢献しています。現在、労働市場は売り手市場であり、どこの業界も人手不足の状態が続き、賃上げの動きが高まっています。

就活の早期化がどんどん進み、少子化が続いている日本ではこれからも新卒の獲得のために初任給の引き上げの傾向は継続すると思われます。

2025年に初任給引き上げ発表した企業

2025年に入っても新卒の初任給引き上げを発表している会社は複数あり、例えば三井住友銀行の初任給「30万円」はニュースでも話題になりました。

ここでは、給与の引き上げを予定している会社の紹介や新卒の採用コースを紹介します。

ファーストリテイリング

「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングでは、2025年3月入社の新卒社員について30万円から33万円の引き上げを予定しています。年収も1割増の500万円余りの金額にする予定です。

ファーストリテイリングでは、新卒採用について全国転勤のある「グローバルリーダー候補」と地域の店舗運営から始める「地域正社員」の2つのコースがあります。今回、初任給33万円の引き上げのニュースがあったのは「グローバルリーダー候補」のコースで、初任給と働き方について比較すると以下の通りです。

採用コース初任給勤務地
グローバルリーダー候補月額330,000円全国の直営店舗(全国転勤あり・将来的に海外転勤あり)
地域正社員月額255,000円国内直営店舗(転居を伴わない異動あり)

直営店舗としては、ユニクロを初めジーユーやプラステ、リンク・セオリー・ジャパンといった店舗に配属となります。

三井住友銀行

三井住友銀行では、来年4月入行の初任給を30万円に引き上げるという方針が明らかになりました。現在の大卒の初任給は25万5000円であり、4万5000円の引き上げになります。引き上げは2023年4月以来となり、金融業界の人材獲得がより激しくなりそうです。

三井住友銀行では、新卒採用として総合職に加えて、8つのコースで採用を行っています。

コース業務
総合職ホールセールスやリテールなど、幅広い業務に従事
グループリテール富裕層のお客様に向けたコンサルティング業務
グローバルバンキング各海外拠点における業務推進・企画推進
IT・デジタルお客様に向けたIT・デジタルソリューションの企画
グローバルマーケッツ市場部門によるトレーディング・バンキング業務
クオンツ数学的手法を用いたマーケットの分析・予測
サイバーセキュリティサイバーセキュリティの戦略立案や実行
データサイエンスデータ分析やAIを活用した予測モデルの構築
リスクアナリスト銀行業務に内在するリスクの特定・分析

総合職に加えて、専門的な業務を行っており、三井住友銀行では銀行業務にあらゆる観点で従事することができます。銀行業務に興味がある人は、公式ホームページで働いている社員の方のインタビューを見たり、説明会に参加したりするなど、業務の理解度を深めていきましょう。

東京海上日動火災保険

東京海上日動火災保険では、来年4月に入社する大学の新卒初任給を最大で41万円に引き上げる方針を固めました。現在、大卒の初任給は26万3,240円であり、引き上げ額は大手金融機関として最高水準となります。

東京海上日動の総合職では、4つのコース別採用を行っています。

Corporate & Globalコース経営企画や商品開発、リスク管理や法務といったコーポレート部門の中から初期配属を決定
営業コース地域や企業営業、モビリティ営業の中から初期配属を決定
損害サービスコース自動車事故や自然災害など、問題解決のプロフェッショナルとして活動
オープンコースコーポレートや営業、損害サービスなど、あらゆる業務から本人の希望と適性を踏まえて決定

明治安田生命

明治安田生命では、2025年度から初任給を3万円引き上げる方針です。全国転勤がある職種が対象で、固定残業代を含めると月額33万2,000円となります。初任給の引き上げは2年連続です。

明治安田生命の総合職(全国型)では4つのコースを用意しています。

コース内容
総合職(全国型)career S入社から保険営業を学び、6年目には営業所長に登用。
総合職(全国型)career V能力や適性に応じて、本社や支社・法人部など、幅広い分野から採用。
総合職(全国型)アクチュアリー生命保険や企業年金といった「数理業務のプロフェッショナル」として活動。
総合職(全国型)システム・データサイエンティストシステム開発やデータサイエンスを学び、金融機関におけるシステムプロ人財やデータサイエンティストへの早期到達を目指す。

新卒が初任給以外でみるポイントは?

ここまで「初任給」に着目して、色々な会社を紹介してきましたが、会社を選ぶ際は初任給以外のポイントに注目するのも大切です。

ここでは、会社の新卒採用ページや募集要項を見る際に他に重視しておく必要があるポイントを解説します。

福利厚生

就活生が給料以外で注目すべき重要なポイントの一つが、福利厚生です。従業員の生活を支援するために提供する制度であり、給与とは別の形でその会社で働くことのメリットを感じさせてくれる制度が企業によって整備されています。例えば、住宅手当や産休・育児休暇、さらに会社独自の休暇制度など、生活の質を高めるためのサポートがあります。

また、企業によっては、社員食堂やフィットネス施設の提供など、社員が快適に過ごせるように配慮されているところもあります。福利厚生が充実している企業では、働く環境が整っており、社員の健康維持や仕事のパフォーマンスにも好影響を与えることが期待できます。

企業にエントリーする際は初任給だけでなく、どのような福利厚生が受けられるかを確認しましょう。特に住宅手当の支給や寮の有無は社会人になってからの生活費にも大きな影響を与えるので重要です。

企業文化と価値観

企業文化や価値観は、その会社が大切にしている理念を指します。就活生にとって、自分の価値観と企業文化が合致しているかどうかは、長期的に仕事を続ける上で非常に重要な要素です。

例えば、チームワークを重視する企業もあれば、個人の自主性を尊重する企業もあります。また、ダイバーシティ(多様性)やサステナビリティ(持続可能性)を企業の使命として掲げていて、性別や国籍を問わず誰もが働きやすい環境を作る企業も増えてきました。

企業のビジョンやミッションが自分の価値観と合うかどうかを理解することは、入社後の仕事のやりがいやモチベーションにも直結します。企業文化と自分の価値観を照らし合わせる方法として、以下のステップで取り組んでみましょう。

1.自己分析をして自分がどういう性格でどんなことが得意か調べる
2.興味のある会社の社員インタビューを読んでみる
3.説明会やインターンに参加してどんな人が働いているか聞いてみる

ポイントは初めに自己分析をして、自分がどんな強みがあるかを事前に知っておくことです。自分の強みを知ったうえで、様々な企業の仕事内容を調べると「自分の強みはこの職種で活かせそう」や「こういった価値観を持っている会社なら自分の強みを発揮できる」など、解像度を上げて企業研究ができます。

興味のある企業が見つかったら、説明会やインターンシップに参加してみましょう。どのような業務を行っているか体験することで、自分の思っていた仕事のイメージとギャップがないか確認できます。

残業時間

初任給の額だけではなく、残業時間についても注目することが重要です。働き始めてから「想像以上に残業が多く、自分の時間が確保できない」といった悩みを抱える新入社員は少なくありません。

残業時間が長いとプライベートの時間が削られ、趣味や家族との時間が持てなくなったり、健康を損ねるリスクが高まったりといったデメリットがあります。

残業がどれくらいあるか調べる方法としてOpenworkなどの口コミサイトを活用したり、OB訪問で社員の方にヒアリングしてみたりするのが有効です。ただし、労働環境の改善や配属される部署の違いで口コミやOBから聞いた残業時間と異なる場合もあるので注意しましょう。

固定残業の有無

初任給の内訳について「固定残業代が含まれているかどうか」も募集要項をしっかり確認しましょう。

例えば、就活生に人気の「サイバーエージェント」では新卒給与で42万円/月もらえます。42万円という金額は新卒の平均給与から比べてもかなり大きな金額ですが、固定残業代の80.0時間/月と深夜手当の46.0時間/月が含まれています。サイバーエージェントの募集要項によると平均残業時間は31時間/月ということですが、実際の給与では固定残業代が多く含まれているので、労働時間が他業種に比べて長いことが予想されます。

このように会社によっては初任給が固定残業を含めて提示されているケースもあるので、内訳はしっかり確認しましょう。

まとめ

今回は大卒の初任給を中心にまとめました。大卒の初任給は年々上昇しており、2025年も引き続き大企業を中心に上昇が期待できそうです。

一方で、初任給だけを見ずに会社の福利厚生や企業文化など自分の強みを活かせる企業を選ぶことも大切です。初任給だけを見てしまい、入った後のギャップに苦しまないように自己分析や企業研究を丁寧に行っていきましょう。

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